さぁ、今年度は英会話を勉強するぞ。

4月。

NHKラジオのテキストを買って、やる気満々。

5月。

ちょっと勢いがなくなってくる。

6月。

テキストは買った。でも、開いたかな?

7月。

あれ? 今月のテキスト、買うの忘れてた。

こんなこと、誰にでもありますよね。

あなたも一度や二度、似たような経験があるのではないでしょうか。

私は、これがやる気の本質だと思っています。

やる気というのは、

出たら、そのままずっと続くものではない。

上がったり、下がったりする。

忙しさでも変わる。

疲れでも変わる。

気分でも変わる。

まず、このことを十分に理解したうえで、この先を読んでください。

なぜなら、

子どもの中学受験だけは、何か月も何年もずっとやる気満々でいられる

と考える方が、むしろ不自然だからです。

「最近、全然やる気がないんです」

もし私が、

「最近、子どもに全然やる気がないんです」

と相談されたら、まずこう聞きたいです。

「何日くらいですか?」

2日、3日?

それなら、

まあ、普通でしょう。

と思います。

1週間?

学校もある。

塾もある。

テストもある。

友達関係もある。

疲れる時期なら、そんなこともあるでしょう。

私は、数日やる気が落ちたくらいで、

「受験する気がなくなったのでは?」

「志望校を見直した方がいいのでは?」

「何とかやる気を戻さなければ」

と、すぐ大ごとにしなくてもいいと思っています。

親の方が先に焦ってしまう

子どもがダラダラしている。

机に向かわない。

テストが悪くても、あまり悔しそうに見えない。

すると親は、

「この子、本当に受験する気あるの?」

と思います。

そして、

「もっと本気になって」

「このままで大丈夫なの?」

「受験したいって言ったの自分でしょ?」

と言いたくなる。

でも、私はここで、

ちょっと待った

と思います。

受験したいと思っていることと、

今日、勉強したいと思っていることは、

別の話だからです。

大人だって、

英語を話せるようになりたい。

痩せたい。

本を読みたい。

資格を取りたい。

そう思っていても、

今日は何もしたくない。

そんな日はあります。

なのに、なぜ子どもには、

「本当に行きたい学校があるなら、毎日やる気があるはず」

と考えてしまうのでしょう。

私は、その前提の方を疑った方がいいと思っています。

やる気が落ちたら、すぐ戻そうとしなくていい

よく、

「子どものやる気を上げるには?」

という話になります。

目標を再確認する。

ご褒美を用意する。

成功体験を作る。

褒める。

もちろん、それでうまくいくこともあるでしょう。

でも私は、

やる気が落ちるたびに、親が何とか元に戻そうとしなくてもいい

と思っています。

数日くらい、

やる気がなくてもいい。

少しぼんやりしていてもいい。

今日は早く寝てもいい。

受験生活は長いです。

毎日絶好調で走り続けるなんて、そもそも無理があります。

私が好きなイチロー選手の話

私が好きな、イチロー選手のエピソードがあります。

練習をやりすぎず、

「また明日も練習したい」と思えるくらいのところで終える

という趣旨の話です。

私は、この考え方がとても好きです。

今日、限界まで練習する。

もう嫌になるまでやる。

それより、

「もう少しやってもいいかな」

という気持ちを残して終える。

中学受験も、少し似ていると思います。

今日の宿題を全部終わらせるために、

夜遅くまでやる。

疲れ切る。

親子で険悪になる。

そして翌日は、

机を見るのも嫌になる。

それなら私は、

「まあ、明日もやってもいいかな」

と思えるところで終える日があってもいいと思います。

やる気がない日は、悪い日ではありません

ここは大事です。

やる気がない日を、

「ダメな日」

にしないこと。

今日はちょっと疲れてる。

今日はあまり乗らない。

そんな日もある。

ただ、それだけです。

親が、

「またやる気がなくなった」

「このままではまずい」

と大騒ぎすると、

子ども自身まで、

「やる気がない自分はダメなんだ」

と思い始めるかもしれません。

私は、それは避けたいです。

数日休んでも、受験生活は壊れません

中学受験は、1日や2日で決まるものではありません。

長い期間の積み重ねです。

だから、

数日少しペースが落ちた。

少し休んだ。

思ったほど勉強しなかった。

それだけで、

「この受験はもうダメだ」

とはなりません。

私はむしろ、

やる気が落ちたときに、親まで一緒に慌てない

ことの方が大事だと思っています。

焦って戻そうとしない。

怒らない。

説得しない。

まず、

「まあ、そんな日もあるわな」

くらいで見る。

それでいいと思います。

やる気は、ずっと持ち続けるものではない

4月に英会話のテキストを買ったときは、やる気満々だった。

でも7月には忘れていた。

そんな大人が、

子どもにだけ、

「受験だから毎日やる気を持ちなさい」

と言うのは、ちょっと厳しすぎませんか。

やる気は、

上がる。

下がる。

また上がる。

また下がる。

そういうものです。

だから私は、

数日やる気がないくらいで、焦りなさんな。

と思っています。

大事なのは、

やる気が落ちたことそのものではなく、

その状態が長く続いて、

生活全体が崩れているのか。

塾にも行けないのか。

眠れないのか。

強い不安やしんどさが続いているのか。

そこまで来て初めて、

少し丁寧に見た方がいい。

でも、

「ここ数日、なんかやる気ないな」

くらいなら、

私はまず、

普通のこととして見ます。

中学受験は長いです。

毎日燃え続けなくていい。

少し休んで、

またやればいい。

私は、それくらいの距離感でいいと思っています。


この記事を書いた人|ミスター・ツカム

中学受験指導歴20年以上。個別指導塾で、延べ3,000人以上の子どものノートを見てきました。子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。

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