前回の記事では、
塾から出された宿題を、全部やらせる必要はあるのか。
という話を書きました。
私は、
その子にとって今やる意味が薄い問題まで、無理に全部やらせる必要はない
と考えています。
でも、ここで現実的な問題が出てきます。
家庭では、
「この問題は減らしたい」
「基本問題を多めにしたい」
「睡眠を削るほどの宿題量は避けたい」
と思っていても、
集団塾では、なかなか言い出しにくい。
言ったとしても、
「他の子と違うことをして大丈夫かな」
「先生に面倒な家庭だと思われないかな」
「今後、親身に相談に乗ってもらえなくなったら嫌だな」
と、いろいろ考えてしまいます。
私は、そこまで無理をして今の塾に合わせ続けなくてもいいと思っています。
集団塾では、個別に宿題を変えるのが難しい
これは塾が悪いという話ではありません。
集団塾は、
同じカリキュラム。
同じ授業進度。
ある程度共通した宿題。
で、多くの生徒を動かす仕組みです。
だから、
「この子だけ難問を外してほしい」
「この子だけ基本問題を多めにしてほしい」
「宿題は半分にしてほしい」
という要望に、毎週細かく対応するのは難しいことがあります。
家庭の方針が間違っているわけでもなく、
塾が冷たいわけでもない。
そもそも仕組みが違う。
私はそう考えています。
個別指導なら、宿題そのものを変えやすい
私は以前、個別指導塾で講師をしていました。
そのときは、生徒によって宿題をかなり変えていました。
難しい問題をやらせるより、
今は基本をたくさんやらせた方がいい。
そう思えば、難問は宿題から外しました。
逆に、
この単元は理解できているから、少し応用までやってみよう。
という子には、問題を増やすこともありました。
つまり、
宿題を「塾から出されたもの」ではなく、その子のために設計する
ことができたわけです。
私は、この違いはかなり大きいと思っています。
「全部やらなくていい」と家庭で決めても、実行できないことがある
家庭で、
「今日は22時半で終わりにしよう」
「難しい問題は飛ばそう」
と決めても、
子どもが、
「先生に怒られる」
と言うこともあります。
親も、
「宿題を残して行かせていいのかな」
と不安になります。
ここで毎回親子で揉めるなら、
問題は宿題量だけではありません。
今の塾の仕組みと、家庭が望む学習の進め方が合っていない
可能性があります。
だったら私は、
塾そのものを変えることも選択肢に入れていい
と思います。
個別指導塾なら、どこでもいいわけではありません
ただし、
「個別指導だから安心」
ではありません。
ここは入塾前に確認した方がいいです。
私は一番先に、
「宿題量や内容について、家庭からリクエストすることはできますか?」
と聞くことを勧めます。
例えば、
「難しすぎる問題は宿題から外してほしい」
「基本問題を多めにしてほしい」
「宿題は30分程度に収めたい」
「睡眠時間を優先したい」
「家庭ではここまで、という線を決めたい」
こういう要望に対応してもらえるか。
ここを最初に確認しておく。
入ってから言うより、入る前に聞いた方がいい
入塾してから、
「実は宿題を減らしてほしいんですが」
と言うと、親も言いにくくなります。
だから私は、
入塾前に、家庭の方針を話しておく方がいい
と思っています。
そのときの塾の反応を見る。
「もちろん相談しながら調整できます」
と言うのか。
「基本的には全員同じ宿題です」
と言うのか。
これだけでも、その塾が家庭に合うかどうか、かなり分かります。
転塾は「今の塾が悪いから」するものではない
転塾というと、
「今の塾でうまくいかなかった」
「失敗した」
みたいに感じる人もいるかもしれません。
でも私は、そうは思いません。
子どもの成長や家庭の状況によって、
合う塾は変わります。
小4では集団塾が合っていた。
でも小5になって宿題量が急に増えた。
睡眠不足になった。
親子喧嘩が増えた。
だったら、
今の段階では、もう少し個別に調整できる塾の方が合う
というだけです。
私なら、宿題が家庭を壊しているなら塾の形を見直します
これは私の考えです。
宿題を全部やるために、
毎日夜遅くなる。
親子で揉める。
勉強が嫌になる。
塾へ行く前から疲れている。
そこまで来ているのに、
「せっかく入った塾だから」
だけで続ける必要はないと思っています。
もちろん、今の塾で相談して改善できるなら、それが一番いい。
でも、
相談しても難しい。
家庭の要望を反映しにくい。
それなら、
個別指導塾へ変わる。
これも十分ありです。
塾を変える目的は、
逃げることではありません。
その子に合った学び方に変えること。
私は、そう考えています。
この記事を書いた人|ミスター・ツカム
中学受験指導20年以上。個別指導塾講師を経て、子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。
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