中学受験いつから準備するのがベストなのか

中学受験の意味とは?

中学受験をする人口が年々増えていると言う報告がある。
 
2019年度の首都圏における中学受験者数は、
国立、私立が約47,200人。公立中高一貫校が約16,700人となっている。
合計すると約63,000人です。
 
小学6年生の卒業者数に対する割合が21%となり、
約5人に1人が中学受験をしている計算になります。
 
このようなデータを見ると、
「うちの子も中学受験を考えないと」と言う親御さんも多いことであろう。
 
いつから中学受験をスタートさせるかということを考える前に、
まず中学受験をする意味について考える必要がある。
 
周りがみんな中学受験をするからうちの子供もする。
なんとなくする。
 
そのような決断で良いのでしょうか?
 
ここのスタートの考えをしっかり持っておかないと、
長い受験生活において何度もくじけそうになります。

中学受験のメリットと意義を考える

中学受験をする意味・意義やコンセプト。
これが既にしっかりある家庭は問題ないのですが、
先ほども述べたように明確な意味・意義がまだないご家庭もたくさんあると思います。
ここでは中学受験のメリットと意義を明確にしておきたいと思います。
 
まずメリットです。
なんといっても挑戦することです。
どんなことでもやったことないことにチャレンジする事は
人生においてとっても重要で素晴らしいこと。
 
しかし、挑戦するために中学受験をする。
ではまだコンセプトがぼやけている感じです。
 
これは少し伝わりにくいので、
別のお話をして感じをお伝えしたいと思います。
 
中学受験は手段なのか?目的なのか?という話です。
 
高校野球の話をします。
 
沖縄に興南高校と言う春夏連続優勝したことのある名門野球校があります。
 
ここの監督の我喜屋監督の考え方指導法がとても素晴らしく、
私はメールマガジンで何度か記事を書いたこともある位です。

少し前沖縄旅行した時、
興南高校の前で写真を撮ろうとしたら、
たまたまその我喜屋監督が車でやってきて、
一緒に写真を撮ってもらい感激しました。
興南高校我喜屋監督

 

 

【お勧めの本】

逆境を生きぬく力」我喜屋優

 

 
この学校の野球部は他の強豪校と違い、
野球部員は沖縄県出身のみです。
 
全国制覇する強豪校は、全国から良い選手をスカウトして野球部に入部させます。
しかしこの興南高校、
甲子園で勝つことを最終目標にしていないのです。
 
興南高校で野球をする事は、
野球を通して人間形成をすると言うコンセプトがあるのです。
 
つまり高校野球が目的(甲子園に出ることや甲子園で優勝すること)ではなく、
高校野球と言う手段で人間形成を行うと言うことです。
 
もちろん監督も選手も甲子園での優勝を目指して努力はしていますよ。
ただ人間形成の手段として高校野球をしているのです。
 
話を中学受験に戻します。
最終目標は「志望校合格」であっても、
中学受験を手段として、何を得るのか?
ということをなるべく早い時期に明確にしておいてください。
 
それから断っておきますが、
「そんな高尚な目的はないんだ。ただただ〇〇中学に入りたいだけ」
…というコンセプトでも全然OKですからね。
 
もし、中学受験する意義がまだ明確でないのなら、
興南高校野球部のように、コンセプトを持っている方が、
何事にもブレないで進めていくことができます。
 

低学年からのスタートが有利なのか?

低学年から始めるのが一般的であるが

世間一般的には、
中学受験の準備は小学校3年生の後半や、
4年生からした方が良いと言うことになっています。
 
これは、
義務教育で学ぶことよりもより多くの知識や演習が必要であると言う理由からです。
確かに、カリキュラムはとてつもなく多く、学ぶ時間が多いに越したことありません。
 
しかし、
中学受験の参入が遅くても、(小学校5年生や6年生スタート)
志望校に合格しているお子さんもいますので、
一概にこの時期からスタートがベストと言うものはないです。
 

子どものやる気と集中力はあるか

では何を目安にすれば良いのか?
お子さんのタイプによると思います。
 
大雑把に分けて、

長期安定型か
短期決戦型か

に分けて考えるのも1つの方法です。
 
簡単に言うと、コツコツ型か集中型かと言う事ですね。
 
物事をやり遂げるときに時間をかけて
自分のペースでゆっくりとコツコツ築き上げるのが得意なお子さんと、
 
やり方は雑かもしれないが集中力を持って
一気に物事をやり遂げるのが得意なお子さんがいます。
 
 
野球に詳しい方ならこの例え方がわかりやすいかもしれません。
あくまでも先週のイメージですが、
コツコツ型はイチロー選手で、
集中型は新庄(2021年日ハムの監督就任)選手です。
 
長い期間を使って物事を成し遂げるには、
毎日コツコツと積み上げていく作業が必要です。
こういうことが本当に苦手な人もいます。
 
ですから、あまり長い間受験生活を強いられると、
飽きてしまって集中力もモチベーションも全くなくなってしまうと言うお子さんも多く見てきました。
 
そういう点を俯瞰しながら、
中学受験への参入時期を決められるのも良いかと思います。
 

いつから始めるかによって塾を決める

塾に行かないという選択肢もある

ほとんどの親御さんが考えるのに、
「中学受験のスタート=入塾」と言う図式である。
 
しかしここで立ち止まって考えて欲しい。
中学受験をチャレンジしようと思い立っても、
塾に行かないでとりあえず家庭学習で準備をすると言う方法論もある。
 
果たして家庭学習だけで中学受験の準備ができるのであろうか?
私は充分可能であると考える。
 
 
なぜなら、
中学受験に必要な基礎学力は、
塾に行こうが家庭学習であろうが、つけておかなければならないことである。
 
その必要な基礎学力を培っていれば、
塾に通わなくても十分中学受験に対応できる。
 
中学受験をスタートするのに
塾に行かないと言う選択肢もあるということをここでは述べておきます。

子供のタイプによって塾を選ぶのが賢明

前のセクションの内容で、
コツコツ型か集中型かと言うことをお伝えしました。

では塾を選ぶ際は何を基準に選ぶでしょう。

合格実績でしょうか?
費用対効果でしょうか?
場所等の環境条件でしょうか?
 
いろいろ考えて選択されると思います。
 
もう一つ選択する基準を付け加えてください。
 
集団塾でクラス替えなどがあり、
荒波に揉まれていく方がモチベーションを保ちやすいお子さん。
 
個別指導塾や家庭教師で、
他人と比べることなく自分のペースでやっていくのが好きなお子さん。
 
この2つのタイプのことも考えてあげてください。
他人と競争することで頑張れるお子さんもいるし、
競争する環境にいると萎縮してしまい落ち込みやすくなるお子さんもいます。
 
それと親御さんにはくれぐれもお願いしますが、
どちらのタイプであったとしても、 おこさんの全てを受け入れてあげてくださいね。
 
荒波に揉まれて競争していくお子さんが
ガッツがあり素晴らしいのでもなんでもありません。
 
今までの時代は、競争することで社会が発展してきした。
競争力が素晴らしいという世の風潮でした。
でも、もう時代は変わってきています。
 
個を認めて尊重する時代です。
 

まとめ

以上お伝えしてきたことをまとめます。
この記事のタイトルに「3つのこだわり」とありました。
 
整理するとこんな感じのまとめになります。
「 」のところはどちらか選んでください。
 
我が子は、
コツコツ型」「集中型」だから、→①
小学校○年位から準備を始める。→②
塾に行くとしたら、
「集団塾」「個別指導塾」を中心に進めていく。→③
 
 
 
この考えをベースにして、中学受験生活が始まったら、
お子さんの生活を観察しながら、
親御さんが「軌道修正」をし続けてください。
 
 
【あわせて読みたいお勧め記事】

中学受験 家庭学習のみで合格するために実践したいこと