中学受験をしていると、

「このままで大丈夫なんやろか」

と思う場面が何度もあります。

宿題が終わらない。

やる気がない。

模試の成績が悪い。

塾に行きたくないと言う。

志望校をどうするか迷う。

わが子のことになると、親はどうしても真剣になります。

当たり前です。

でも、その真剣さが強すぎて、

だんだん冷静に考えられなくなることもある。

私は、そんなときに一つやってみてほしいことがあります。

もし、これが知人からの相談だったら?

例えば、

「うちの子、ここ3日くらい全然やる気がなくて」

と知人から相談されたとします。

あなたなら、何と言いますか?

たぶん、

「3日くらいやったら、そんなに焦らんでもええんちゃう?」

と言うかもしれません。

でも、それが自分の子どもになると、

「このままやる気が戻らなかったらどうしよう」

「受験する気がないんじゃないか」

「今ここで何とかしないと」

となる。

同じ出来事なのに、

わが子になった瞬間、ずいぶん大きな問題に見える。

そんなことがあります。

宿題が終わらない相談でも同じです

知人から、

「毎日、宿題が終わらなくて夜遅くなってるのよ」

と相談されたらどうでしょう。

「それはしんどいな」

「全部やらなくてもいいんちゃう?」

「塾に一回相談したら?」

案外、落ち着いて答えられると思います。

ところが自分の家庭になると、

「でも、やらなかったら成績が下がるかも」

「先生に何か言われるかも」

「他の子は全部やってるかもしれない」

いろんな不安が出てきます。

そして、

今日も全部やらせる。

となる。

他人の相談なら見えるものが、

自分の家庭だと見えなくなることがあります。

わが子には、いろんなものが乗っかっています

自分の子どものことになると、

単純に今起きている出来事だけを見ているわけではありません。

期待。

不安。

責任感。

お金。

ここまで頑張ってきた時間。

志望校。

将来。

いろんなものが一緒に乗っています。

だから、

「模試で点が悪かった」

という一つの出来事が、

親の頭の中では、

「このまま合格できなかったらどうしよう」

まで一気に飛んでしまう。

でも、知人の子どもの模試が一回悪かったと聞いて、

いきなり、

「もう志望校は無理やな」

とは思わないですよね。

たぶん、

「まあ、そんなときもあるよ」

で終わる。

この差です。

私なら、一度「他人の相談」にしてみます

わが子のことで頭がいっぱいになったら、

私は一度、

「これ、知人から相談された話やったら、私は何て言うかな?」

と考えてみるのもいいと思っています。

例えば、

「宿題を全部やらないと不安です」

と言われたら?

「最近やる気がありません」

と言われたら?

「模試が悪くて落ち込んでいます」

と言われたら?

「今の塾でいいのか分かりません」

と言われたら?

自分なら何と答えるだろう。

そう考えると、

意外とシンプルな答えが出てくることがあります。

他人には、ずいぶん優しいことを言える(笑)

これ、不思議なんですよね。

他人の相談には、

「無理せんでええよ」

「そんな日もあるって」

「一回休んでもええんちゃう?」

「そんなに全部ちゃんとやらんでも」

と、結構まともなことを言える。

ところが、

わが子になると、

「ちゃんとしなさい」

「今やらないと」

「このままじゃダメ」

になる。

他人の子には優しいのに、自分の子には急に厳しくなる(笑)。

親って、そんなところがあると思います。

「他人事にする」のではありません

もちろん、

わが子のことを他人事として考えましょう、

という話ではありません。

大切だからこそ、真剣に考える。

それでいいです。

ただ、

真剣すぎて視野が狭くなったとき、一度だけ距離を取る。

そのための方法です。

「これが友人の家庭だったら?」

と考えてみる。

すると、

今すぐ解決しなくてもいいこと。

そこまで深刻ではないこと。

子どもに任せてもいいこと。

そんなものが見えてくるかもしれません。

親の中には、案外ちゃんとした答えがある

中学受験では、

正解を外に探したくなります。

塾の先生に聞く。

ネットで調べる。

AIに聞く。

本を読む。

もちろん、それもいいです。

でも私は、

親自身も、他人の相談なら案外いいアドバイスができる

と思っています。

問題は、

わが子のことになると、その答えが見えなくなること。

だったら一度、

知人の相談に変えてみる。

「この人に何て言ってあげよう?」

と考えてみる。

その答えを、

今度は自分の家庭にも少し使ってみる。

私は、それくらいでいいと思っています。

わが子のことだから、冷静になれなくて当たり前

親が冷静になれないのは、

それだけ大事だからです。

だから、

「もっと冷静にならなきゃ」

と自分を責めなくてもいい。

ただ、判断に迷ったときには、

少しだけ外から自分の家庭を見る。

そして、

「これが知人の相談だったら、私は何と答える?」

と自分に聞いてみる。

中学受験では、

正解が一つではない場面がたくさんあります。

そんなとき私は、

外から正解を探し続けるより、

いったん自分の中にいる“冷静な相談相手”を呼び出してみる。

そんな方法もありだと思っています。


この記事を書いた人|ミスター・ツカム

中学受験指導歴20年以上。個別指導塾で、延べ3,000人以上の子どものノートを見てきました。子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。

→ ミスター・ツカムのプロフィールを見る

https://mr-tukamu.com/profile/


この悩みの関連記事を見る → 親がしんどい

https://mr-tukamu.com/oyagasindoi/

ほかの悩みから探す → 困りごとから探す

https://mr-tukamu.com/