暗記が苦手なのは生まれつきではない
中学受験生にとって、いえ受験生全員にとって暗記は避けて通れないものとなっています。
そして暗記は単純作業なので、
好きな人は誰一人としていません。
どうしても、暗記に向かう時間は気持ちが落ち込んでやる気が出ないものです。
「自分は暗記の才能がないのではないか」
「私に似て、我が子は暗記苦手に違いない」
などと考えるのはやめましょう。
なぜなら、暗記が得意な人は誰ひとりとしていないからです。
以下にその証明をします。
エビングハウスの忘却曲線と言うものがあります。
あなたもいちどは聞いた事があるかもしれませんね。
これは時間とともに記憶がどれだけなくなっていくかを学術的に計測したグラフです。
グラフを見て分かるように、
時間とともに急激に記憶したものが忘却されていきます。
例えば1時間経てば44%しか覚えていなく、
1日経てばなんと26%しか覚えていないのです。
これは一般的な人のデータなので、人間全員、暗記は得意でないと言えるかもしれません。
中学受験の暗記が得意になる脳トレとは?
では、脳を活性化して暗記の効率を良くする方法と言うものはあるのでしょうか?
あるんです。
誰でも、
左右の脳のバランスをうまくとれば効率よく暗記ができるのです。
その方法論を紹介する前に、脳の働きから確認しておきましょう。
脳には右脳と左脳とに分かれていてそれぞれ働きが違うと言われています。
◎左脳派の特徴(左脳の働き)
・論理的で冷静
・筋道立てて考える
・客観的な分析が得意
・デジタル派
・計算が得意
・几帳面
◎右脳派の特徴(右脳の働き)
・感情表現が豊か
・感性を使う芸術家
・色彩感覚がある
・人の気持ちを汲み取れる
・空間認知に長けている
・アナログ派
以上のような特徴があると言われていますが、
万人すべてに当てはまるというものではないし、
右脳の方が素晴らしい、左脳の方が優れていると言うものではありません。
バランスよく使うのが良いとされています。
従来の我々の暗記の方法としては、
何度も口に出して言う、
何度も書くと言う方法でした。
ノートの頭から箇条書きでじゅんじゅんと書いていくというものでした。
これは左脳しか使っていない方法論といえます。
では、右脳を使うとはどういうことをすれば良いのでしょうか?
暗記カードよりおすすめの勉強法
さて、暗記するときの定番と言えば「暗記カード」ですね。
私も昔から、何度もお世話になりましたし、
ちょっとの隙間時間に覚えるのにとても重宝します。
しかし、この暗記カードも一長一短があり、
先ほども説明しましたように、単語カードはデジタル的であり、
「左脳」だけを刺激する方法だと言われています。
1枚1枚めくりながらテンポよく暗記していくのは、
ちょうどデジタル時計が表示を変えていくことによく似ていますね。
ここに、
右脳を刺激することを加えると左脳右脳バランスが良いとされるです。
それが可能にする勉強法とは【マインドマップ】を取り入れた方法なのです。
ビジネスマンの方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。
【マインドマップ】とは、トニー・プザン氏が開発したノート術です。
紙の中心に主題を書き、そこから放射状に線と字を書いていきます。
普通のノート術よりも絵や色を多用するため、アイデアを出しやすくなったり、記憶力が上がったりするメリットがあると言われています。
以下はマインドマップの書き方の例です(Wikipedia から引用)
このように、直線や箇条書きを使うよりも、
色をふんだんに使い、グニャグニャの曲線を多く使っているのがわかります。
なんかややこしそうだな、と感じた方もいるかもしれませんが、
要は几帳面にノートをとるのではなく、イラストや絵をふんだんに使って楽しく描くのがポイントなのです。
【お勧め本】勉強が好きになるノート術
中学受験の暗記にどのように応用するのか?
詳しい説明をするよりも、実例を示したほうが分かりやすいですね。
授業で普通に学習してノートに書くと、このようになりますね。
見慣れた感じでしょう? でもこれだと「左脳」しか使っていないので効率が悪いのです。
なんかつまんないですね。これでは暗記するのが嫌になっちゃいます。
そうではなくて、
以下は、社会歴史の「鎌倉時代」を【マインドマップ】式にまとめたものです。
めちゃくちゃ楽しいです。勉強していることを忘れてしまいそうです。
先ほど示した、ノートの上から、
鎌倉時代、御成敗式目、北条泰時、などと書いていくより、
色やイラストをふんだんに使っていて楽しいですね。
そして、右脳が刺激されますので、
左脳・右脳バランスよく働いてくれるのです。
上のような楽しいイラストを描くのは、少し難しいかもしれません。
そして、この【マインドマップ】を作るのも習慣化してしまえば誰でもできます。
お子さんと一緒に慣れるまで練習をしたほうが良いと思いますので、
以下に無料のメールセミナーをご用意しました。
ぜひ、登録してマインドマップを楽しんでみてください。
上で紹介した「歴史マップ」のサンプルの一部も無料でお送りします。
【親子で始めるマインドマップ暗記術】(全5回)
まとめ
暗記が苦手だ。暗記なんてやりたくない。
受験生は誰でもそう思っています。
でも、この記事を読まれた方は一歩先に抜け出したかもしれませんね。
人間の記憶力なんて大したことはないと理解できましたし、
左脳・右脳をバランスよく使ってあげると、脳は活性化して良く働き、暗記力もアップすることもわかりました。
あとは、少しずつ練習を重ねて実践していくだけです。
「知っている、理解している」と「実践している」とは全く違います。
ぜひ、あなたとあなたのお子さんは習慣化して、実践している「少数派」に入ってください。
暗記も受験も大きな展望が開けていくことでしょう。
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