秋から年末に近づいてくると、
中学受験の空気が少し変わってきます。
模試。
過去問。
志望校。
併願校。
そして、
「あと何か月」
という言葉。
今までどこか遠くにあった入試が、
だんだん目の前に近づいてきます。
子どもも不安になる。
でも、
親だって不安になります。
「このままで大丈夫かな」
「間に合うかな」
「志望校、このままでいいかな」
いろいろ考えます。
ところが親になると、
「私が不安な顔をしたら、この子まで不安になる」
と思って、
なるべく平気な顔をしようとします。
もちろん、
親の不安をそのまま全部ぶつけるのは違います。
でも私は、
そんなに完璧に隠さなくてもいいんじゃないか
と思っています。
親だって、ずっと平気ではいられません
中学受験では、
「親が支えてあげましょう」
「親は冷静に」
「親が焦ると子どもに伝わります」
そんな話をよく聞きます。
それも分かります。
でも、
親だって人間です。
模試で思ったより悪い結果が出たら、
気になります。
過去問で点が取れなかったら、
「ほんまに大丈夫かな」
と思います。
志望校の倍率を見たら、
ちょっとドキドキする。
それを全部、
何ともありません
という顔で過ごす。
これはこれで、
しんどいと思うんです。
「大変な時期になってきましたね」
だったら私は、
少しくらい一緒に言ってもいいと思います。
たとえば、
「いやあ、大変な時期になってきましたね」
「そら不安にもなるわな」
「お母さんもちょっとドキドキしてるわ」
そのくらい。
子どもが、
「受かるかなあ」
と言ったときに、
すぐ、
「大丈夫!絶対受かる!」
と返さなくてもいい。
「そら心配になるよな」
でいいこともあると思います。
不安を消してあげるのではなく、
「その不安、分かるよ」
と同じ側に立つ。
私は、その方が自然な気がします。
不安になっていること自体を、問題にしない
受験が近づいている。
結果はまだ分からない。
だったら、
不安になるのはある意味当然です。
それなのに、
子どもが不安になったら、
「そんなこと考えたらダメ」
親が不安になったら、
「私がしっかりしなきゃ」
となる。
すると、
受験そのものの不安に加えて、
「不安になってはいけない」という不安
まで増えてしまいます。
それなら、
「まあ、今はこういう時期やな」
くらいでいい。
不安をなくすのではなく、
不安があるまま、普通に暮らす。
それでいいと思っています。
受験は、ちょっと長めのアトラクションだと思ってみる
ここで、半分冗談ですが。
私は、
受験をずっと真剣な顔だけで見なくてもいいと思っています。
親子で、
「まあ受験なんて、ちょっと長めのアトラクションみたいなもんやからな」
くらいに言ってもいい。
アトラクションって、
ずっと平らな道を進むだけだったら、
たぶん全然おもしろくないですよね。
上がる。
下がる。
急に曲がる。
「うわっ」となる。
そして最後に、
「終わったー!」
となる。
受験も少し似ています。
模試がよかった。
次は悪かった。
過去問で全然取れなかった。
でも次は少し取れた。
急に自信が出たと思ったら、
また不安になる。
アップダウンがあるから、受験なんです。
もちろん、
その最中は笑えない日もあります。
だから本気で、
「受験は楽しいアトラクションです!」
なんて言う必要はありません(笑)。
でも、
親子でしんどくなった日に、
「まあ今、ちょうど急降下のところやな」
くらいに言える。
次にうまくいったら、
「お、上がってきたで」
と言える。
そのくらいのユーモアがあると、
不安そのものに飲み込まれにくくなると思います。
完璧な親が横にいるより
子どもからすると、
何があっても動じない完璧な親より、
「私もちょっと心配やわ」
と言いながら、
普通にご飯を作って、
普通にテレビを見て、
普通に笑っている親を見る方が、
「あ、不安でも普通に過ごせるんや」
と思えることもあるんじゃないでしょうか。
親が見せるのは、
不安のない姿
ではなく、
不安があっても暮らしている姿
でもいい。
私はそう思います。
「共有」と「ぶつける」は違います
ここは大事です。
「私も不安やわ」
と共有するのと、
「このままじゃ落ちるで」
「あなたが勉強しないからお母さんは眠れない」
とぶつけるのは、
全然違います。
子どもに、
親の不安まで背負わせる必要はありません。
あくまで、
「大変な時期になってきたね」
と同じ景色を見るくらい。
親も子どもも、
それぞれ不安。
でも、
二人で同じ方向を見ている。
私は、そのくらいがちょうどいいと思っています。
「大丈夫」と言えない日があってもいい
子どもに、
「大丈夫?」
と聞かれた。
親だって、
本当は分からないことがあります。
合格するかなんて、
誰にも分かりません。
そんなとき、
無理に、
「絶対大丈夫」
と言わなくてもいい。
「分からんけど、ここまで一緒にやってきたからな」
くらいでもいいと思います。
受験直前になればなるほど、
親は何か特別な言葉を言わなければ、
と思いがちです。
でも案外、
子どもが欲しいのは、
完璧な励ましではなく、
「お母さんも分かってるよ」
という感じなのかもしれません。
親も不安。
子どもも不安。
それでいい。
上がったり、
下がったり。
「まあ受験はアトラクションやからな」
と親子でちょっと笑えるくらいで、
私はちょうどいいと思っています。
この記事を書いた人|ミスター・ツカム
中学受験指導歴20年以上。個別指導塾で、延べ3,000人以上の子どものノートを見てきました。子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。
→ ミスター・ツカムのプロフィールを見る
https://mr-tukamu.com/profile/
この悩みの関連記事を見る → 親がしんどい
https://mr-tukamu.com/oyagasindoi/
ほかの悩みから探す → 困りごとから探す
