子どもが学校から帰ってきた。
ランドセルを置いた。
でも、なかなか宿題を始めない。
親からすると、
「先に宿題やったらええやん」
と思いますよね。
終わってしまえば、そのあと好きなことができる。
合理的です。
でも、子どもには、
今日どうしても先にやりたいこと
があったりします。
それは大人から見たら、
「そんなこと後でええやん」
と思うようなことかもしれません。
でも、子どもにとっては、
今、それをやりたい。
ここが大事なんだと思います。
子どもの人生には、まだまだ「やりたい」がいっぱいある
大人はこう考えます。
「1日くらい我慢したらええやん」
「今日だけ先に宿題すればいいやん」
でも次の日も、
また何かやりたいことがある。
その次の日もある。
「毎日そうやん」
そうなんです。
毎日そうなんです(笑)。
子どもは、まだ人生10年くらいです。
やりたいことがいっぱいある。
試したいこともある。
遊びたいこともある。
昨日思いついたことの続きをやりたいこともある。
大人にとっては小さなことでも、
子どもにとっては、
今日のかなり大事な予定
だったりします。
私は、そこを忘れない方がいいと思っています。
私にも、すごく覚えていることがあります
私自身、子どもの頃に似た経験があります。
頭の中で、
「今日はまずこれをやって」
「そのあと、これをして」
「それが終わったら勉強しよう」
と、自分なりに順番を考えていたことがありました。
ところが、その途中で、
「早く勉強しなさい」
と言われたんです。
もう、むちゃくちゃ腹が立ちました。
頭の中で考えていた流れを、
いきなりぐちゃっと壊された感じがしたんです。
そして、
言い返したことを覚えています。
今考えると、親から見れば、
「勉強を後回しにしている子」
だったのでしょう。
でも子どもの私からすると、
「ちゃんと自分なりに今日の順番を考えてたのに」
なんです。
このズレって、かなり大きいと思います。
親が見えているものと、子どもの頭の中は違う
親から見えるのは、
ゲームしている。
漫画を読んでいる。
何か作っている。
ぼーっとしている。
そんな姿です。
でも、その子の頭の中には、
その子なりの予定があるかもしれない。
このあとこれをやる。
そのあと宿題。
夜はこれ。
ちゃんと考えていることもある。
もちろん、
本当に何も考えていない日もあるでしょう(笑)。
でも、
見た目だけで「やる気がない」と決めつけない
方がいいと思っています。
「先に宿題」が、いつも正解とは限らない
私は、
毎日好きなことを優先して、
宿題は全部後回しでいい、
と言っているわけではありません。
でも、
必ず宿題が先
と決めなくてもいいと思っています。
今日はどうしてもやりたいことがある。
それを少しやってから勉強する。
そんな日があってもいい。
大人だってありますよね。
今日は仕事の前に、
どうしてもこれだけ済ませたい。
先にこのメールを書きたい。
このアイデアを忘れないうちにメモしたい。
そういうことがあります。
そこで横から、
「先にこっちやって」
と言われたら、
結構イラッとします。
子どもも、そんなに違わないと思うんです。
正しいことを言っているのに反発される理由
親が、
「先に宿題やった方が楽やで」
と言う。
これは正しいです。
「早く始めた方が寝るのも遅くならないよ」
これも正しい。
でも、
正しいことを言えば、相手が納得するとは限りません。
今まさにやろうとしていることがあるときに言われたら、
「分かってる!」
となる。
正論だからこそ腹が立つこともあります。
私は、
親が正しいかどうかより、
子どもが今、何をしようとしているのか
を少し見てから声をかけてもいいと思っています。
「それ終わったらやろか」でいい日もある
もし子どもが、
何かに夢中になっている。
明らかに今それをやりたそう。
そんな日なら、
「それ終わったら宿題やろか」
くらいでもいいと思います。
あるいは、
「今日はどういう順番でやるつもり?」
と聞いてみてもいい。
そこで、
「これやってから宿題する」
と言うなら、
一度任せてみる。
本当にやるかどうかは分かりません。
でも、
自分で決めた順番で動く経験
にもなります。
子どもには、子どもの時間があります
中学受験を始めると、
どうしても生活の中心が受験になります。
塾。
宿題。
テスト。
復習。
でも、子どもの人生全部が受験ではありません。
今しかやりたくないこと。
今だから楽しいこと。
今だから夢中になれること。
そういうものもあります。
私は、
それを全部押しのけて、
「まず受験」
にしなくてもいいと思っています。
むしろ、
少しやりたいことを残しておく方が、
また勉強に戻りやすいこともある。
そんなふうに考えています。
「宿題より先にやりたい」は、やる気がないとは限らない
子どもがすぐ宿題を始めない。
だからといって、
受験する気がない。
勉強する気がない。
とは限りません。
ただ、
今はこっちを先にやりたい。
それだけかもしれない。
大人から見れば、
どうでもいいこと。
でも、
子どもにとっては、
今日の大事な一つ。
私は、
そこを少し尊重してあげてもいいと思っています。
子どもには、
子どもの順番がある。
大人には大人の順番がある。
全部同じにしなくていい。
中学受験は長いです。
だから私は、
毎日完璧に受験中心に動かすより、
子どもの「今やりたい」も少し残しながら進む
くらいでちょうどいいと思っています。
この記事を書いた人|ミスター・ツカム
中学受験指導歴20年以上。個別指導塾で、延べ3,000人以上の子どものノートを見てきました。子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。
→ ミスター・ツカムのプロフィールを見る
https://mr-tukamu.com/profile/
この悩みの関連記事を見る → 勉強を始めないとき
https://mr-tukamu.com/study_hajimenai/
ほかの悩みから探す → 困りごとから探す
