中学受験のことで迷ったとき。
今は、AIに相談する人もかなり増えていると思います。
「宿題が終わらない」
「子どもにやる気がない」
「今の塾でいいのか」
「志望校をどう決めればいいのか」
こういうことを聞くと、AIはかなり丁寧に答えてくれます。
選択肢も出してくれる。
メリット・デメリットも整理してくれる。
考え方もいくつか示してくれる。
私は、これはどんどん使えばいいと思っています。
便利です。
私も使います。
でも、最後のところで少し立ち止まりたくなる
AIに相談していると、
「なるほど」
と思うことがあります。
でも、最後のところで私は少しだけ立ち止まりたくなります。
この子の未来を、過去の膨大なデータから作られた答えだけで決めていいのだろうか。
そんな気持ちになります。
もちろんAIは、単純に過去の答えをそのまま持ってくるわけではありません。
大量の情報やパターンをもとに、その場に合った回答を作っています。
それでも、
AIが学んできたものの多くは、これまで人間が残してきた情報です。
でも、目の前の子どもは、
これから生きていく子ども
なんですよね。
この子は、まだ誰も知らない人になる
今10歳。
11歳。
12歳。
これから中学校へ行く。
友達と出会う。
先生と出会う。
何かに夢中になるかもしれない。
思いもよらない失敗をするかもしれない。
突然、得意なことが見つかるかもしれない。
今は想像もしていない仕事をするかもしれない。
つまり、
この子の未来は、まだ出来上がっていない。
まだ誰も知らない経験をする。
まだ誰も知らない人になる。
そこを考えると、
AIの答えだけで最後まで決めてしまうことに、私は少しだけ寂しさを感じます。
作曲でも、似たような感覚があります
私は作曲もします。
今は生成AIを使えば、音楽もかなり簡単に作れます。
一瞬で、
それらしい曲ができる。
コードもつく。
アレンジもつく。
歌まで入る。
すごい時代です。
でも、全部AIに任せたら、
私は時々こう思います。
「じゃあ、自分の中から出てくるはずだったアイデアは、どこへ行ったんだろう」
便利なんです。
でも、少し寂しい。
自分で考えて、
迷って、
失敗して、
「これや」
と思う。
その時間まで全部なくしてしまうと、
何か大事なものまで一緒になくなる気がするんです。
中学受験の相談も、少し似ている気がします
AIに、
「この塾を続けるべきですか?」
と聞く。
AIは、
続けるメリット。
転塾するメリット。
判断するときのポイント。
いろいろ教えてくれます。
「宿題を減らすべきですか?」
と聞けば、
優先順位。
睡眠時間。
理解度。
塾との相談。
いろいろ整理してくれる。
それはとても役に立ちます。
でも最後に、
「じゃあ、うちの子はどうする?」
が残ります。
ここは、少し違う問題だと思っています。
親が知っていることもあります
親には、
AIには分かりにくいことがあります。
この子は、小さい頃からこうだった。
こういうときは無理をさせるとダメになる。
逆に、こういうときは少し背中を押した方がいい。
本当は負けず嫌いだけど、表には出さない。
疲れているときは黙る。
楽しいことがあると急に元気になる。
そういう、
その子と長く一緒に暮らしてきたから分かること
があります。
もちろん親だって間違えます。
感情的にもなります。
迷います。
だからこそAIに相談するのもいい。
でも、
最後の最後までAIに決めてもらわなくてもいいと思っています。
AIは、考える材料を増やすために使えばいい
私は、
AIに相談するのをやめましょう、
とは思っていません。
むしろ、
どんどん使えばいい。
自分では思いつかなかった選択肢が出る。
考えが整理される。
一度冷静になれる。
それだけでも価値があります。
ただ、
AIの答えを見て、
「では、この通りにします」
で終わるのではなく、
最後にもう一度、
目の前の子どもを見る。
そして、
「うちの場合はどうだろう」
と考える。
その余地は残しておきたいです。
最後の判断だけは、親の手元に残しておく
中学受験には、
正解が一つではないことがたくさんあります。
宿題。
塾。
やる気。
模試。
志望校。
学校選び。
どれも、
「一般的にはこれが正解」
だけでは決められません。
AIに相談する。
選択肢を出してもらう。
メリット・デメリットを整理してもらう。
そこまでは大いに使う。
でも最後に、
「うちの子なら、今回はこれでいく」
と決めるところだけは、
親の手元に残しておく。
私は、そのくらいの距離感がいいと思っています。
AIは使う。
でも、親の判断まで外注しない。
今のところ、私はそう考えています。
この記事を書いた人|ミスター・ツカム
中学受験指導歴20年以上。個別指導塾で、延べ3,000人以上の子どものノートを見てきました。子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。
→ ミスター・ツカムのプロフィールを見る
https://mr-tukamu.com/profile/
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