中学受験の塾に通っていると、

「宿題の丸付けは、ご家庭でお願いします」

と言われることがあります。

ここまでは、まだ分かります。

でも問題は、そのあとです。

×がついた問題をどうするのか。

子どもが自分で直すのか。

親が教えるのか。

次の授業で先生に聞くのか。

そのままになってしまうのか。

私は、丸付けそのものより、この“×の後”の方がずっと大事だと思っています。

丸付けだけして終わったら、もったいない

宿題をやる。

丸付けをする。

間違いに気づく。

ここまではできた。

でも、

「×だったね」

で終わったら、

その問題はまだできないままです。

本来は、

解く

→ 間違いに気づく

→ なぜ間違えたか確認する

→ もう一度できるようにする

ここまで行って、宿題の意味が出てくるはずです。

ところが家庭では、この最後の部分がかなり曖昧になりやすい。

親が全部教えるのは、かなりしんどい

親が丸付けをする。

そして間違いを見つける。

すると次に、

「ここ、もう一回やってみよう」

となる。

でも子どもが、

「分からん」

と言う。

では親が教えるのか。

ここから急に大変になります。

仕事から帰ってきて、

夕食。

家事。

明日の準備。

そのあと塾の宿題を丸付けして、

さらに算数の特殊算まで説明する。

……これは、かなりしんどいです。

「解ける」と「教えられる」は別です

しかも、親がその問題を解けたとしても、

子どもに教えられるとは限りません。

特に中学受験の算数には、

つるかめ算。

旅人算。

仕事算。

流水算。

差集め算。

など、独特の考え方があります。

大人なので、数字をあれこれ動かして、

「まあ、答えは出た」

ということはあるかもしれません。

でも、

なぜその考え方を使うのか

まで整理して子どもに伝えるのは、また別の話です。

塾で習っている方法と、親の方法が違えば、子どもが余計に混乱することもあります。

正解を出せることと、

教えられることは違います。

では、×の問題は誰が見るのでしょうか

ここで一度、家庭の流れを確認してみてほしいです。

宿題で×がついた。

そのあと、

誰が、いつ、どうやって、その問題を「できる」に変えるのか。

ここが決まっているでしょうか。

子どもが解説を読んで直す。

分からなければ質問用の印をつける。

次の授業前に先生へ質問する。

質問タイムを利用する。

塾によってやり方は違うと思います。

大事なのは、

仕組みがあるかどうか

です。

塾に一度聞いてみてもいい

もし分からなければ、塾に聞いてみてもいいと思います。

例えば、

「宿題で分からなかった問題は、どのタイミングで、どのようにフォローしてもらえますか?」

これだけです。

「親が教えてください」

なのか。

「質問に来てください」

なのか。

「次回授業で扱います」

なのか。

塾側の考え方が分かれば、家庭でどこまでやるべきかも見えてきます。

親が先生にならなくてもいい

私は、

親が子どもの勉強に関わること自体が悪いとは思いません。

でも、

親が家庭教師のようにならなければ宿題が回らない

という状態になると、かなり負担が大きい。

特に中学受験は長いです。

毎晩、

丸付け。

解説。

やり直し。

また間違える。

また説明。

これを続けていたら、親の方が先に疲れてしまいます。

だから、

親が全部教えるのではなく、分からなかった問題が次に進む仕組みを作る

という発想の方がいいと思います。

まず、小さな仕組みを一つだけ

もし今、

「丸付けして、間違えたらそのまま」

になっているなら、

いきなり完璧な復習システムを作る必要はありません。

まず一つだけ。

例えば、

分からなかった問題に付箋を貼る。

そして、

次回の塾で必ず質問する。

それだけでもいい。

あるいは、

×の問題だけノートの端に番号を書いておく。

でもいい。

大事なのは、

間違えた問題が、そのまま消えていかないこと。

です。

塾の宿題を増やす。

新しい問題集を買う。

勉強時間を増やす。

その前に、

今すでに間違えている問題を、ちゃんと次につなげる。

もし今、その仕組みがないのなら、

まず小さな行動を一つ作ってみる。

私は、こういう小さな仕組みの方が、

成績アップの後押しになるのではないかと私は思います。

 


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この記事を書いた人|ミスター・ツカム

中学受験指導20年以上。個別指導塾講師を経て、子どもの「やる気」や根性だけに頼らない学習の仕組みを考えています。

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